気になるお店の前に張ってある「アルバイト募集」の張り紙。気になりますよね。利用したことがあるお店だと雰囲気もわかるし、つい応募したくなります。
気になるけど本当に応募していいの?
募集期間が書かれていれば良いのですが、そうではない張り紙がほとんどです。本当に応募しても良いのか?人材を募集しているのか悩みますよね。
電話して断られたら気まずいし、求人サイトのように詳しく書かれていないから不安だと感じる気持ち、よくわかります。
しかし、結論から言えば「応募するのはあり」です。そればかりか、バイト募集の張り紙を見て応募する方が受かりやすい場合もあるのです。
そこで今回はお店がバイト募集の張り紙をしている理由と、それに対してどのような行動をすれば良いかについて解説します。
「あの店で働きたい!」とは思うものの、バイト募集の張り紙だけだと不安に感じる方は、ぜひ参考にしてください。
バイト募集の張り紙をしている理由
バイト募集の張り紙をしている多くは個人経営のお店です。チェーン店やグループ企業だと広告代理店を使い、求人サイトに掲載することが多いからです。
また、バイト募集の張り紙だと迅速に採用活動が行なえます。人手が足りなくなった時に、即募集を出せるので、お手軽です。
ただし、張り紙の効果は限定的です。その店の利用客や周辺を通る人にしかアピールできません。
手書きであるなど見栄えのしない張り紙であれば、多くの応募は望めないでしょう。
それでも店主にとってメリットがあるため、バイト募集の張り紙をしています。何が理由でバイト募集の張り紙をしているのでしょうか。
家から近い人を探している
バイト募集の張り紙を見て応募して来る人は、十中八九、お店の近くに住んでいます。近くに住んでいるからこそ何度も張り紙を目にするし、記憶に残ります。
お店の近くに住んでいる人だと交通費がかかりません。交通費はお店にとって痛い経費になるため、できれば避けたいものです。
また、遅刻の心配も減るし、急病で休んだ人の代わりに来てもらうことができるかもしれません。
このように家から近い人材というのは、バイト先にとって大きなメリットがあるのです。
コスト削減のため
広告代理店に依頼したり、求人サイトを利用すると広告費・掲載費がかかります。アルバイトの募集でも1人あたり5.2万円の経費がかかるといわれています。
参考:一人当たりの採用コストってどのくらい?平均相場を徹底解説! - エンゲージ採用ガイド
掲載しても募集期限があるので、誰も採用しないと掲載料金が無駄になってしまいます。小さいお店だと応募者は少ないため、人材が見つかるまで時間もかかるでしょう。
しかし、お店の前に張り紙をするだけなら、実質無料で人材募集することができます。募集期限も人数の制限もありません。
広告代理店や求人サイトとやりとりをする時間もかからないので、時間的コストも減ります。
そのため、「余計なコストをかけたくない」という店主は、バイト募集の張り紙をすることが多いです。
パソコンが苦手
インターネットを使った求人掲載は有料だけではありません。無料で掲載する方法もあります。
「仕事バイト探しはインディード」のCMでおなじみのindeedなら、無料で求人掲載することができます。
また、お店のホームページやSNSでバイト募集をする方法もあります。広告代理店にお金を払わなくても自分でやれば実質タダです。
しかし、自分でやるためにはある程度のパソコンスキルが必要になります。パソコンが苦手な方にはハードルが高く、覚えるのに時間がかかります。
そのため、ネットを使う方が効果があるとわかっていても、自分で簡単にできる「バイト募集の張り紙を出す」ことを選択しているのです。
開店前だから
お店がまだ完成していない時は、張り紙を使って募集することがあります。こちらはコンビニや飲食店など、チェーン店に多いです。
まだ開店していないので、求人サイトや求人誌では紹介しづらいです。どのくらいの人数を募集すればよいかの目処もたちません。
そこでまずはバイト募集の張り紙を出し、応募状況を見てから求人媒体を使うといった利用方法をします。
これなら必要最小限のコストで済むし、人手もかかりません。張り紙で効果が出なければ求人媒体を使えば良いので、臨機応変に対応できます。
離職率が高いから
離職率が高く、バイトがすぐ辞めるお店はずっとバイト募集の張り紙をしています。求人媒体を使うとコストがかかるため、張り紙を貼り続けるのです。
離職率が高いことは褒められたことではありませんが、だからといって必ずしも悪いバイト先であるとも言えません。
学生バイトが多い飲食店だと、バイトの都合で辞めることも多いです。人手が足りないよりも余るぐらいが良いと考え、募集の張り紙をし続けるのです。
張り紙を見て応募するメリットとは
バイト募集の張り紙は求人サイトに比べてわかりづらいため、避ける人も多いのではないでしょうか。
時給やシフトに関する情報も少ないし、希望通りにしてもらえるか不安ですよね。
しかし、求人サイトでは得られないメリットもあります。具体的に見ていきましょう。
お店の雰囲気がわかる
求人サイトや求人誌の場合、基本的には求人情報の内容を見て判断します。
サイトによっては写真や動画で判断することもできますが、実際の雰囲気を感じ取ることは難しいです。
一方、バイト募集の張り紙であれば、何度も目にしているのでお店の雰囲気が把握しやすいです。近所なら利用することもあるでしょう。
また、お店の中だけでなく街のことも知っているため、実際にその場所で自分が働いている姿を想像しやすいといったメリットもあります。
採用されやすい
バイト募集の張り紙のほうが、求人媒体と比べて採用されやすい傾向があります。なぜなら、応募者が少ないからです。
求人サイトだと多くの人が閲覧するため、必然的にライバルも多くなりますが、地元を対象としたバイト募集の張り紙だと、見ている人はそう多くありません。
その結果、応募すると即採用になるケースもあります。求人サイトの応募で採用されにくい方にはオススメです。
時間がかからない
求人サイトで探す場合、多くの求人情報があることから、悩んで時間だけが過ぎていくといった経験をしたことはないでしょうか?
やっと目当ての求人を見つけて応募したものの、返信が来るまで待たなければいけないし、面接後の結果が出るまで数日かかります。
しかし、バイト募集の張り紙だと短時間で済みます。即面接・即判断になることも多く、時間的ロスが少ないのです。
応募の仕方
バイト募集の張り紙を見て応募する場合、「電話する」か「直接お店に行って確認する」かの、2つの方法があります。
まず、電話する場合、直接顔を見て話すわけではありません。仮に募集が締め切られていたとしても、顔を合わせていない分、気恥ずかしさは少ないです。
しかし、直接お店に行って確認すると顔を知られている分、断られた後の利用がしにくいといったデメリットがあります。
一方、直接確認した方が早いというメリットもあります。場合によってはその場で面接(または採用)の判断をしてくれることもあるでしょう。
どちらも一長一短ではありますが、判断基準として、張り紙に電話番号が書かれていたら電話する。なければ直接確認するようにしてください。
応募する時間帯には注意
応募する時間帯は平日の14時~17時ぐらいが良いでしょう。飲食店なら昼や夕方以降は避けた方が無難です。
電話でも直接聞く場合でも、まず最初にまだバイト募集しているかを聞きましょう。
応対してくれた人に「お店の前に張ってある、『アルバイト募集』の張り紙を見たのですが、まだ募集されていますか?」などと、尋ねると良いでしょう。
店長や社員さんなど担当者に繋いでくれますので、担当者に代わったら改めて尋ねてください。
直接お店に行くなら身だしなみにも注意
直接お店に行って確認する場合、身だしなみにも注意しましょう。家が近くだからといって、気を抜いた格好をしないことです。
清潔感を意識して、髪型を整え、だらしない服装をしていないか確認してください。コンビニに行ったついでに寄ったと思われるような身だしなみは失礼にあたります。
アクセサリー類もできるだけ外し、香水などもつけないほうが良いでしょう。
念の為に履歴書を用意する
電話・直接確認に限らず、家が近所だとわかればすぐ面接になる場合があります。そうなってから焦らないためにも、念の為に履歴書を用意しておいた方が良いでしょう。
もし、すぐに面接を受けたくないのなら、日を改めることになりますが、「すぐ面接できる?」と言われて断るようでは印象が悪いです。
確認の連絡をする際は、面接ができる準備が整ってから行いましょう。
こんな張り紙は要注意!
バイト募集の張り紙を見るだけで「このお店は注意したほうが良い」といった、要注意なバイト先も存在します。
張り紙からそのお店の状態を読み取れることができる場合もあり、予期せぬトラブルを避ける判断基準になるでしょう。
張り紙が古くなっている
色あせて古くなっているバイト募集の張り紙を見たことはないでしょうか?このような張り紙を見て応募する場合、2つのことに注意する必要があります。
1つは「今は募集していない」ということです。張り紙を張っているのにおかしいと思うかもしれませんが、張り紙を剥がすのを忘れていた・面倒くさいなどの理由で張り続けているお店もあります。
また、「ブラックバイト」の可能性もあります。すぐバイトが辞めるからずっと張っておく必要があり、張り続けることによって古くなってしまったというケースです。
従業員を大切にしないブラックバイトで働いてしまうと、給料の未払いや過剰労働をさせられるかもしれません。
どちらのケースも店主が怠惰であることが原因です。古くなったバイト募集の張り紙を見て応募するのは止めたほうが良いでしょう。
条件が全く書かれていない
手書きで「アルバイト募集」とだけ書かれた張り紙を見かけることがあります。いくらパソコンが苦手だと言っても、募集の言葉だけだと条件がわからずに不安ですよね。
このような張り紙は、真剣にバイトを募集していないと想像できます。真剣に考えているなら、最低限の仕事内容や時給を記載し、応募者の不安を和らげるはずです。
それをしないということは、今すぐに人材が欲しいわけでもないのでしょう。あるいは、悪条件で雇うつもりなのかもしれません。
応募者・従業員のことを考えていないとも受け取れるため、応募しないほうが無難です。
店の隅に張り紙がある
お店の正面や目立つ位置ではなく、店内の掲示板や隅にあるような張り紙は、実際にバイト募集をしていない(もう終わった)可能性が高いです。
目立つ位置に張り紙がないということは、採用意識が低い表れです。応募しても面接をしてくれる可能性は低いでしょう。
ただし、POPや別のチラシの影響で隅に張っている場合もあります。その張り紙が色あせたり、おかしな点がなければ、バイト募集しているか尋ねてみても良いでしょう。
お宝バイトを探そう!
現代ではスマートフォンを使ったバイト探しが一般的になり、直接足で探す人は少なくなりました。あなたも基本的には求人サイトを見てバイトを探していることでしょう。
求人サイトだと家にいながら探せるから楽なんだよね
ただし、時には自分の足を使ってバイト探しをするのも大切です。
「バイト募集の張り紙をしている理由」でも説明した通り、正当な理由があって張り紙にしているだけで、悪いバイト先ではないのです。
張り紙を見て応募するのは恥ずかしいし、面倒くさいかもしれません。しかし、それでは良いバイトを見つけるチャンスを逃してしまいます。
時には勇気を出して“お宝バイト”を探すトレジャーハンターになることも必要です。
近くで良いバイト先が見つかると、まさにお宝バイトだね
良さそうな張り紙を見つけたら、できるだけすぐに応募するようにしてください。「いつでも良いや」と思っていると、次に見た時は張り紙が剥がされているかもしれません。
自分のインスピレーションを信じて、「良いな」と感じた時はすぐに応募しましょう。それが良いバイトを見つける秘訣です。