仕事内容
魚屋のショーケースに魚を並べたり、マグロのぶつ切りからスプーンを使って実をほじくり出し、中落ちを作ったりします。
お客さんの希望する魚を氷付けの中から取り出して、袋やパックにつめます。希望する人には3枚おろしや皮をはぐなどのサービスも行います。
私が働いていた時間帯は夕方で、お店を閉める準備も並行して行っていました。大量のアラをゴミ捨て場まで運んだり、魚を発泡スチロールのケースに入れて冷蔵庫に保管します。
血が出てしまっている魚については血を掃除してパックし直すこともありました。
応募のきっかけ
最初は隣にあるたこ焼き屋でバイトをしたかったので、たこ焼き屋の求人を見て面接に行きました。
すると隣の魚屋さんも深刻な人手不足であると言われ、たこ焼き屋さんよりも時給が高いのでやってみないかと誘われました。
その後、魚屋に連れて行かれ、その場で採用が決まりました。
楽しかったこと
魚についての知識が増えるのが楽しかったです。店員は50代のおじさんばかりで、女子高生の私はとても可愛がってもらいました。
仕事の合間に裏でウニを味見させてもらったり、3枚おろしなどのテクニックを教えてもらいました。今でも役に立っています。
不思議に思ったのが、ひたすらホヤを叩くように言われたことです。ホヤは刺激を与えないとしぼんでしまうので、毎日何回も叩いて膨らまさないといけません。
ホヤの感触がおもしろく、ホヤを叩いているだけで時給1000円ももらえたのはおいしかったと思います。
思い出に残っていること
栗毛蟹という小さなかわいい蟹が大量に入荷してきたときに、近所の子供がおもしろがって見に来ました。
子供と一緒になって社員の目を盗み、蟹を歩かせたり戦わせたりしていたところ、生きていた蟹が1日で全滅してしまいました。
その後、茹で蟹になってお店に並んだのですが、驚いたのとかわいそうなことをしてしまったという複雑な気持ちになりました。
責任を取る気持ちもあり、何匹か買い取って家族で食べました。
マンボウが入荷したときはあまりのグロさに触りたくなかったです。巨大なマンボウが落ちないように氷で囲み、展示したが案の定売れませんでした。
このマンボウはどうなるのかと不安でしたが、4日目くらいに店長が台車を持ってきて、マンボウをどこかに持って行ったので、安心しました。(処分したのかもしれません)
バイトを体験して
女子高生が魚屋でバイトするのは珍しいらしく、商店街を歩くお客さんからはたくさん声をかけてもらいました。
最初はイヤイヤ働いていたのですが、店員さんたちが良い人で辞められなくなりました。
魚屋さんでバイトすることで、魚に対する知識が増え、さばけるようになったのは主婦になった今でも感謝しています。
ただ、高校の制服に魚の血や肉がこびりつくのだけは困りましたね(苦笑)
編集者のコメント:
最初はたこ焼き屋さんでバイトしたかったという体験者さん。女子高生が制服のまま魚屋さんで働くのは目立つし、注目を浴びるかもしれませんね。生ものを扱うので、臭いとか色々と大変だったと思いますが、その経験が現在も活きているのは良かったですね。