バイトの面接を受ける前に、学生証のコピーを持ってくるように言われたことはないでしょうか。
どうして学生証が必要なの?
学生証はプライベートなものであるため、渡して良いものか悩みますよね。
何に使われるかわからないし、悪用されたらどうしようという気持ちわかります。
しかし、バイト先は悪用するために学生証の提出を求めているわけではありません。
正当な理由があって学生証の提出を求めているのです。
そこで今回は「バイトの面接で学生証を求められる理由」について解説します。
バイトで学生証の提出が必要な理由を知って、正しく面接を受けましょう。
バイトの面接で学生証が必要な理由
高校生・大学生がバイトの面接を受ける際に、「学生証を持ってきてください」と言われる場合があります。
履歴書や印鑑が必要なのはわかりますが、学生証と言われたら戸惑いますよね。
バイト先が学生証を求める理由は大きく分けて3つあります。
本人確認するため
一番大きな理由は「本人確認をするため」です。
身元を確認し、本人であるか証明してもらうために学生証を求めるのです。
履歴書を提出してもらっても、必ずしもその内容が正しいとは限りません。虚偽申告している可能性もあります。
中学生が高校生のフリをしたり、高校生が大学生のフリをして働きに来ては大変です。
雇用主は労働基準法を厳守する必要があり、雇用年齢によって労働に制限があります。
そのため、正しく身元を確認するために学生証の提出を求めるのです。
雇用保険の加入条件のため
アルバイト契約でも失業した時に給付金がもらえる「雇用保険」に加入することができます。
雇用保険に加入するためには、「1週間の所定労働時間が20時間以上であり、31日以上雇用される」という条件を満たす必要があります。
しかし、学生バイトは雇用保険の対象にはなりません。
学生の本分は学業であるため、対象外とされているからです。
ただし、夜間学校や通信制・定時制の学校に通う生徒は適用対象となります。
履歴書に学校名だけ書かれているだけだと判断しづらいため、学生証を提出してもらい、雇用保険の対象者であるか確認するのです。
悪意のある人物を避けるため
バイト先はお金と時間を使って求人しています。
面接するなら無駄にはしたくないし、いい加減な人は採用したくありません。
しかし、昨今では悪意のある人物がバイト先に迷惑をかける「バイトテロ」が社会問題になっています。
特に有名店であれば、悪意のある人物が冷やかしで面接を受けに来ることも考えられます。
そこで事前に学生証のコピーを求め、応募者がどれだけ真剣に受けに来ているのか、というのを確認しているのです。
学生証のコピーを渡していれば、心理的に「悪いことはできない」という気持ちになります。
学生証をコピーする方法
学生証をコピーするときは、できるだけ面接官が認識しやすい状態にしてください。
氏名・生年月日・住所・学校名・顔写真などがわかるようにコピーするのがポイントです。
裏面にも情報があれば、両面コピーしてください。
家庭用のプリンターを使うときは、白黒(モノクロ)印刷で構いません。
用紙はA4を選び、上質紙でコピーした方が良いでしょう。
ただし、コンビニのコピー機を使うほうが便利な場合もあります。
マルチコピー機だと両面印刷や免許証印刷などの機能があり、学生証を印刷するのに最適です。
コピー機の使い方によって文字がかすれたり、にじんだりすることがあるため、品質には注意しましょう。
学生証が無いときの代替品
もし、入学したばかりで学生証が無かったり、紛失してしまったのであれば、代わりになる物を持って行きましょう。
健康保険証、運転免許証、マイナンバーカードなど、あなただとわかる身分証明書があれば問題ありません。
高校生なら学生証の代わりに、生徒手帳を持っている人がほとんどです。
生徒手帳でも学生であることを証明できるため、身分証明書として使用できます。
念のため、面接を受ける前に他の証明書でも良いか確認しておくと、安心できるでしょう。
ただし、本当に学生か証明するために後から学生証の提示を求められる可能性があります。
無くしてしまったのであれば、速やかに再発行の手続きを取るようにしてください。
学生証を忘れたときの対処法
面接で学生証を持ってくるように言われていたのに、うっかり忘れる場合もあります。
面接前に気づいたのであれば、すぐ取りに帰ってください。
「忘れたと言えばいいや」と、投げやりな判断をしてはいけません。
面接中に気づいたのであれば、その場で謝罪して後ほど渡したいと伝えてください。
面接官によっては「他の身分証明書でも良いですよ」と言われたり、「それなら必要ないです」と言われる場合もあります。
学生証を忘れたことに気づいたときは、面接官の指示に従い、臨機応変に行動しましょう。
ただし、肝心なときに忘れ物をする人は、いい加減な人物だと思われ、印象は良くないです。
不採用になる可能性が高くなるため、忘れ物はしないように注意してください。
学生証を渡すと学校にバレる?
学生証のコピーを渡すと、学校にバレるのではないかと不安になります。
校則でバイトが禁止されている場合、学校に連絡されたくないですよね。
しかし、基本的にバイト先が学校に連絡することはありません。
第一目的はあくまで本人確認のためであり、わざわざ学校に連絡して確認するほど暇ではないからです。
仮に確認したとしても、学校側はプライバシーを厳守するため、生徒の個人情報を他人に教えることはしません。
そのため、学生証のコピーを渡しても、過度に心配する必要はないでしょう。
ただし、バイト先で問題行動を起こした場合は別です。
バイト先の物を盗んだり、障害沙汰を起こしたのであれば、学校に連絡される可能性があります。
保護者や緊急連絡先に連絡をし、つながらなければ学校に連絡する可能性もゼロではありません。
学校にバイトをしていることがバレたくないのであれば、普段から真面目に働き、問題行動を起こさないようにしましょう。
学生証を求めるバイトの特徴
面接で学生証が必要になるか否かはバイト先によって異なります。
履歴書だけで良い場合もあるし、「学生なら学生証で証明してほしい」と思う場合もあります。
そこで、学生証を求めるバイト先の特徴をご紹介します。
一概に決めつけることはできませんが、バイト探しをする際の目安にしてください。
学生が多い
学生が多いバイト先だと、身分証明書として学生証のコピーを求める場合があります。
学生ならほぼ必ず学生証や生徒手帳は持っているため、他の身分証明書より言いやすいからです。
万が一、身分を偽っていても、学生証を見ている機会が多いと見破ることができます。
そのため、学生を積極的に採用している会社に応募する際は、学生証を用意しておきましょう。
夜営業が中心
居酒屋やバーなど、夜の営業が中心のバイト先だと学生証を求められる場合があります。
18歳未満だと22時以降は働けないため、夜営業が中心のお店では念入りに本人確認をするからです。
ただし、年齢確認ができれば良いので、他の身分証明書でも良い場合が多いです。
学生で夜勤務を考えている人は、学生証を含めて複数の身分証明書を用意しておくと良いでしょう。
履歴書がいらない
履歴書が必要ないバイト先は、履歴書の代わりに独自のエントリーシートを書くのが一般的です。
エントリーシートを補足する資料として、学生なら学生証を求められます。
就活と併用しているインターンのバイトでも、学校名・学部を証明するために、求められる場合があります。
介護・保育
介護・保育関係のバイトは人の世話をするだけに、本人確認を慎重に行っています。
特に子供を預ける保護者の中には、学生というだけで不安に思う人もいます。
そのため、「○○学校の生徒」ということを明確にするために、学生証で本人確認をします。
公共機関
市役所、病院、郵便局など、公共機関に関するバイトをする時も、学生証を求められる場合があります。
公共機関のバイトは民間のバイトと比べて審査が厳しいため、バイトを禁止している学校の生徒を雇うわけにはいかないからです。
試験監督やテスト採点など、教育機関が主催するバイトでも、どこの生徒か証明するために学生証を求められます。
まとめ
バイト先が学生の応募者に対して学生証を求めるのは、正確に本人確認をするためです。
学生証のコピーを渡すからといって、悪用されるわけではありません。
学生証で確認するのは普通のことなんだね
本人確認以外にも、雇用保険の加入資格があるか調べたり、悪意のある人物を避けるために必要だと言われる場合があります。
学生証のコピーを持っていく際は、印刷の乱れに注意し、面接官が認識できる書類であるか確認してください。
万が一、学生証のコピーを忘れたとしても、健康保険証や運転免許証で代替できます。
他の身分証明書を持っているのであれば、一緒に持っていきましょう。
ただし、学生証を求められたのは「その学校に現在通っている」ことを証明してほしいからです。
できるかぎり他の身分証明書ではなく、学生証を持っていくようにしましょう。