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バイト敬語にご用心!接客で恥をかかないための言葉遣いとは

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バイト敬語にご用心!接客で恥をかかないための言葉遣いとはのイメージ

接客で丁寧な言葉使いをしようとして、不自然になったことはありませんか?

 
ウサくん

変な敬語になって笑われた…

間違った言葉使いをして、お客さんに笑われたくないという気持ちわかります。

できることなら、言葉遣いで恥をかきたくないですよね。

実際のところ、バイトで誤った敬語=バイト敬語を使う人は多いです。

自分では正しいと思っていたのに、間違っている場合はよくあります。

新人の頃なら大目に見てもらえても、ずっとバイト敬語のままではいけません。

そこで今回は、「接客で恥をかかないための言葉遣い」をご紹介します。

「接客で上手く敬語が使えない」という人は、ぜひ参考にしてください。

バイト敬語とは

言葉

コンビニやファミレス、ファストフード店など、アルバイト店員が多数を占める業界で、接客時に使用される特徴的な日本語の事を指します。

どちらかというと「悪い日本語」「誤った敬語」として例に出されることが多く、アルバイト店員がよく使ってしまうことから、「バイト敬語」と揶揄されるようになりました。

特に、バイト敬語は若い店員がよく使う傾向にあります。

社会経験が少なく、正しい敬語に慣れていないのが原因です。

「なんとなく丁寧に聞こえる言葉遣い」であるため、誤った敬語であったとしても、そのまま使い続けているのでしょう。

ただ、バイト敬語であったとしても、「丁寧な接客がしたい」という気持ちは伝わるため、聞き流してくれるお客さんが大半です。

マニュアル通りに接客していればそうトラブルになることもないのですが、中には違和感を感じたり、失礼だと感じるお客さんもいます。

バイト敬語がメディアで注目された時も「若者言葉と日本語の乱れ」として紹介されました。

このように、バイト敬語をよく思っていない人がいるのです。

頑張って慣れない言葉を使いながら接客をしているのに、それが伝わらないばかりか、悪い表現だと思われるのは、悲しいことですよね。

もし、あなたがバイト敬語を使っているのであれば、改善するようにしましょう。

意外と使いがちなバイト敬語とは

飲食店で接客する女性

バイト敬語はさまざまなシーンで使われています。

普段なにげなく使っている言葉が、バイト敬語になるケースも珍しくありません。

実際に、どんな言葉遣いがバイト敬語にあたるのか見ていきましょう。

「~のほう」

商品について質問された時に「こちらのほうでよろしいでしょうか?」などと言いがちです。しかし、「~のほう」という言い方は正しくありません。

「~のほう」という言い方は複数のものに対して、どちらかを指す時に使用します

たとえば、レストランで料理と一緒にコーヒーを注文されたとします。

その時に「コーヒーのほうは食後にお持ちしますか?」と尋ねるのは適切です。

しかし、コーヒーだけ頼んだお客さんに「コーヒーのほうをお待ちしました」というのは不適切です。

この場合、「コーヒーをお持ちしました」と伝えましょう。

「よろしかったでしょうか」

注文を受けた際に「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」と聞いてはいませんか?

響きは丁寧に感じますが、これは誤りです。

「よろしかったでしょうか」という表現は過去形になります。

注文確認は今現在のことなのに、過去のこととして聞くのはおかしいですよね。

正しくは「ご注文は以上でよろしいでしょうか」になります。

「よろしいでしょうか」という表現は、問題ないか・差し支えないかという意味になります。

「いいですか」よりも丁寧な表現にあたるため、確認をする時は「よろしいでしょうか」と聞くようにしましょう。

「なるほどですね」

「なるほど」と、「そうですね」が組み合わさってできたフレーズです。

こちらも正しい敬語とは言えず、なんだか言い回しがおかしいですよね。

「なるほど」という言葉は相手への同意を示す言葉ですが、お客さんや目上の人に対して使うのは失礼にあたります。

バイト仲間や同僚に対して使うのなら問題ありません。

しかし、相手が目上の人であれば「なるほど」という言葉を使うのは不適切です。

同調するときは「おっしゃる通りです」「おっしゃる通りでございます」といい、承諾は「かしこまりました」「承知しました」と言うようにしましょう。

「~からお預かりします」

会計の時に金銭を受け取る際、「1万円からお預かりします」というような表現をしていませんか?

「お預かりします」という敬語は正しいのですが、「から」という言葉は人を指します。

対象が1万円というモノではなく、人になってしまうため、間違いです。

あわせ技で「1万円からでよろしかったでしょうか?」と言っている人もいますが、これも二重にバイト敬語を使っているため、おかしな表現になります。

「から」という言葉を省き、「1万円をお預かりします」と言いましょう。

「ちょうどお預かりします」

同様に会計の場面で「1万円ちょうどお預かりします」と言っている人もいます。

モノを預かったのであれば、返す必要があります。

なのに、ちょうど=返す必要がないという意味にあたるため、言葉がおかしくなります。

「預かります」という言葉を使うのではなく、「いただきます」という言葉を使うようにしてください。「1万円ちょうどいただきます」が適切です。

「~になります」

「~になります」は、堅苦しい印象を与えます。

「~になります」は、状態の変化や結果を表す丁寧語ですが、場所や物を指すときに「なる」という動詞は不自然です。

たとえば、お手洗いの場所を聞かれたときに「お手洗いはこちらになります」ではなく、「お手洗いはこちらです」にしてください。

商品について聞かれたら、「新商品はこちらになります」ではなく、「新商品はこちらです」が正しいです。

「~になります」を連発すると、不自然な印象を与えるので注意しましょう。

「お召し上がりですか?」

「お召し上がりですか?」は、「お~になる」と「召し上がる」の二重敬語であり、失礼な意味に取られます。

お客さんに「お召し上がりですか?」と聞くと、相手は「まだ食べているのに邪魔された!」と感じたり、「早く帰ってほしいのか?」と思うからです。

そのため、「お味はいかがでしょうか?」や「ご満足いただけましたでしょうか?」と聞くようにしてください。

「お召し上がりですか?」は、からかっているように聞こえる場合があるため、注意しましょう。

「いかがいたしますか?」

「いかがいたしますか?」という言葉遣いには、尊敬語と謙遜語が混じっています。

「どのようにしますか?」や「どうしますか?」という意味にも解釈できるため、目上の人に対して失礼な印象を与えます。

たとえば、飲み物について聞くのであれば、「お飲み物はいかがでしょうか?」「お飲み物はどちらになさいますか?」と聞くようにしてください。

あくまで相手にお伺いを立てるような聞き方になるため、失礼にあたりません。

「いかがいたしますか?」は、相手の選択肢や判断を尊重していない印象を与えるので、注意しましょう。

「とんでもございません」

「とんでもございません」は、相手からの感謝に対して謙遜する意味で使われることが多いです。

しかし、相手によっては感謝を拒否されたり、否定されているように感じる場合があります。

たとえば、お客さんから「よく頑張っているね」と褒められたのに、「とんでもございません」を使うと、「自分の評価を受け入れてくれない」「自信がなさそう」に感じます。

そのため、「とんでもございません」を使うのではなく、「恐れ入ります」「恐縮です」などの表現にしてください。

相手の言葉を素直に受け止めることで、好印象を与えられるでしょう。

バイト敬語以外にも気をつける表現とは

考える女性

バイト敬語以外にも誤った言葉遣いや間違った敬語があります。

ビジネスシーンで間違った言葉使いをすると、信頼を得ることはできません。

社会人になっても勘違いして使っている人がいるので、注意しましょう。

「わかりません」

お客さんから商品について聞かれた際に、その商品についてわからないからと言って素直に「わかりません」と答えていませんか?

ただ「わかりません」と答えると突き放された印象を受け、お客さんの反感を買ってしまいます。

「存じません」あるいは「わかりかねます」といった丁寧な表現に変えましょう。

なお、ただ知らないと否定するだけでは不十分です。

お客さんはあなたが知っていると思って質問してきているため、印象が悪いです。

「申し訳ございませんが、わかりかねます。担当の者に聞いてきますので、少々お待ちください」というように、謝罪と代替案を加えて答えましょう。

仮に商品が見つからなかったとしても、「そこまでやってくれたのだから仕方ない」と思ってもらえるようになります。

「させていただきます」

「料理の説明をさせていただきます」「商品を確認させていただきます」というように、何かにつけて「させていただきます」を多用していませんか?

「させていただきます」は丁寧に感じる言葉のため、つい使ってしまいがちですよね。

しかし、「させていただきます」は本来、相手からの許可や恩恵を受けている場合に使う言葉です。

何も要望されていないのに、自ら「させていただきます」というのは変です。

たとえば、お客さんから「注文を変更してもらえませんか?」と言われた時に「かしこまりました。変更させていただきます」というのは正しいです。

しかし、何も要望されていないのなら、「させていただきます」ではなく「いたします」という言葉を使いましょう。

「料理の説明をいたします」「商品を確認いたします」という言い方で正しく伝わります。

「おビール」「おトイレ」

居酒屋やファミレスの接客で、「おビールお持ちしました」「おトイレはこちらです」というような言葉を使っていませんか?

座席に案内する際に「おタバコはお吸いになりますか?」と聞いている店員もよく見かけますが、何にでも「お」を付けるのは誤りです。

頭に「お」を付けると丁寧に感じられるため、つい使ってしまいがちですが、言葉として違和感があります。

「ビール」や「トイレ」は外来語であるため、「お」を付けません。「お酒」や「お手洗い」とは違うのです。

無理に丁寧な言い回しをしようとするのではなく、「ビールお持ちしました」「トイレはこちらです」「タバコは吸われますか?」とするのが正しいです。

「すみません」

謝るときに「すみません」を使うと、軽い印象を与えます。

「すみません」は丁寧語になりますが、敬語ではないからです。

自分と同等(または目下)の相手に使う言葉であり、目上の人に対して使うのは不適切になります。

重大なミスや失敗をしたのに「すみません」を使うと、誠意に欠けた印象を与えかねません。

目上の人に謝るときは、「申し訳ありません」「失礼しました」を使うようにしましょう。

「了解です」

店長や上司の指示に対して、「了解です」を使うのは不適切です。

「了解です」は話し言葉の印象が強く、相手を軽んじているような印象を与えます。

そのため、相手の話を理解したときは、「承知しました」「かしこまりました」」などを使うようにしてください。

たとえば、お客さんからお水を持ってくるように言われたら、「お水ですね。かしこまりました」と伝えるのが自然です。

「了解です」はプライベートで使い、バイトでは使わないようにしましょう。

バイト敬語で怒られたときの対処法

頭を下げて謝る女性

バイト敬語を使うと、相手に不愉快な想いをさせたり、怒られる場合があります。

言葉遣いの間違いを指摘されたときは、自分の非を認め、素直に謝罪してください。

相手の言うことを否定したり、言い訳してはいけません。

「申し訳ありませんでした」と謝罪し、誠意や反省を示すことが大切です。

そして、同じ間違いを繰り返さないように、言葉遣いを改めてください。

どの言葉がバイト敬語になっていたのか思い返し、次から改めれば問題ありません。

正しい敬語を身につけることができれば、言葉遣いで怒られなくなるでしょう。

まとめ

これまで正しいと思って使っていた敬語が、「実はバイト敬語だった」と言う場合があります。

もし、バイト敬語を使っていたのだとしたら、今後は正しい敬語が使えるように改めましょう。

 
ウサくん

確認する時は「よろしいでしょうか」と言えるようにします!

バイト敬語は丁寧な言葉遣いをするために生まれた言葉であるため、一概に駄目とは言えません。

たとえ正しい敬語や日本語でなくて、お客さんをもてなしたい気持ちが伝わるのであれば、許容してくれる人がほとんどでしょう。

しかし、ご年配の方を中心に違和感を受ける人がいるのも事実です。

あなたがバイト敬語を使い続けることで、店全体のイメージを悪くなります。

「若いから仕方ない」「新人だからできなくて当然」で済ますのではなく、お店の一員として正しい敬語が使えるようになりましょう。

バイトをしながら正しい敬語を学ぶことで、社会人になって恥をかくこともなくなります。

将来、接客以外の仕事をするときにも役立つでしょう。

※本記事は、編集部の経験や見解に基づいたものであり、専門家の監修を受けているわけではありません。労働問題のトラブルに関しては、厚生労働省の相談窓口にてご相談ください。

今回のポイント

敬語は言葉の言い回しや使い方によっては別の受け取り方になる場合があります。接客をする上で正しい言葉を使えることはとても大切です。入ったばかりの新人であれば、先輩や上司の言葉遣いを参考にし、正しい敬語が使えるようになりましょう。

この記事の著者

ぼくのわたしのバイト体験談

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