バイトをしていると突然、お客さんからクレームを受けることがあります。
急に怒られてビックリした
自分は普通に仕事をしているつもりなのに、突然お客さんに怒られると動揺するし、ショックですよね。
何度も怒られると人間性を否定されたような気持ちになります。
今後、バイトをやっていけるか不安になり、辞めようと思ってしまうかもしれません。
実は、クレーム対応にもコツがあります。接
客が得意でなくてもポイントを抑えた対応をすることで、お客さんの怒りを鎮めることができます。
お客さんに怒られる機会が多いという方は、辞めることを考える前に実践してみてください。
1)真剣に話を聞く
まずは、お客さんがどうして怒っているのか?という理由を聞く必要があります。
怒られるのは嫌だからといって、言葉を遮ったりその場から逃げ出すのは良くありません。
火に油を注ぐ行為です。必ずあなた自身が対応してください。
店員とはいえ他人です。
他人に対して突然怒りをあらわす人は少なく、必ず怒っている理由があります。
サービスに問題があって怒っているのか、店員の対応に怒っているのか、あるいは他の客と揉めて怒っている場合もあります。
怒りの原因がどこにあるか特定するためにも、じっくりとお客さんの話を聞きましょう。
業務で忙しいからと言って、中途半端に聞いたり、後回しにするのは駄目です。
よけい怒られるきっかけになるため、手を止めて話を聞いてください。
また、聞く時の姿勢も重要です。
お客さんと正面から向き合って、顔を見ながら話を聞くようにしてください。
目をキョロキョロさせたり、半笑いのような表情で聞くのは駄目です。
できるだけ神妙な顔をして、真剣に話を聞くようにしましょう。
もし、あなたがお客さんより背が高い場合、腰を曲げて少し低姿勢にしてください。
背筋を伸ばしていると、どうしても上から目線になってしまうからです。
手を前に組んで、少し腰を曲げ、偉そうに見えないような態度・聞く姿勢を意識しましょう。
2)すぐに謝罪する
お客さんの怒っている理由がわかったら、すぐに「申し訳ありません」と謝罪してください。
たとえ自分のことで怒られてなくても、すぐに謝罪するのがポイントです。
一度や二度謝ったからといって、お客さんの怒りが収まるわけではありません。
謝罪してもずっと怒られる場合もあるでしょう。
それでも「申し訳ない」という気持ちを伝え続けることが大切です。
あなたが誠意をもって対応することで、お客さんの怒りを鎮めるきっかけになります。
仮に、お客さんの話を聞いている中で「それは自分(お店)のせいではない」と気づく場合もあります。
すぐに謝罪するのはおかしいと感じ、ためらってしまうでしょう。
しかし、それでも「申し訳ありません」と謝罪してください。
悪くないのに謝るのは理不尽に感じるかもしれませんが、何が嫌で何を不愉快に感じるのかはお客さん次第です。
お客さんが「この店はサービスが悪い!」と感じたら、普段どおりのサービスであっても「悪いサービス」になってしまいます。
いきなり怒られるとビックリして謝罪の言葉が出ない時もありますが、一呼吸置いて言葉を発すようにしてください。
良い・悪いを考えすぎると、謝罪するタイミングを逃します。
あまり深く考えずに、反射神経で「申し訳ありませんでした」と謝ると、相手も落ち着くでしょう。
3)責任者を呼ぶ
あなたがいくら謝罪しても一向に怒りが止まない場合、店長や上司を読んでください。
責任者を呼ぶことで、怒りの矛先を変える効果があります。
責任者に任せることで、あなたに対する圧力は弱まるでしょう。
ただし、できるだけバイト仲間にお願いして呼んできてもらうようにしてください。
あなたが直接呼びに行くと、お客さんは待つことになります。
あなたはお客さんの話を聞くことに徹し、責任者が来たら事情を説明して、対応してもらいましょう。
お客さんの意識があなたから責任者に向いても態度を緩めないでください。
忙しいからとその場を離れようとすれば、また怒りを買います。
責任者に指示されるまでその場に残り、一歩後ろに下がってお客さんのクレームを聞くようにしてください。
なお、コンビニや早朝・深夜の仕事など、責任者がお店にいない時もあります。
出勤していたとしても、用事があって外出しているかもしれません。
そのような時は、正直に責任者がいないと説明してください。
お客さんの希望を聞き、責任者と話す必要がある場合、お客さんの連絡先を聞いてもかまいません。
大体のお客さんは、責任者がいないと伝えればお帰りになります。
お客さんも責任者からの連絡を待つほど暇ではないし、個人情報をクレーム先に教えたくないからです。
しかし、怒りが収まらないお客さんもいるため、責任者に必ず伝えて謝罪すると説明してください。
お客さんの要求を飲むわけですから、それ以上あなたが怒られることはありません。
その後の対応は責任者に任せれば、クレーム対応の引き継ぎになるでしょう。
4)怒られた後は普段通り対応する
お客さんに怒られた後は悲しい気持ちになります。
その場にいたくないし、もう帰りたいと思うようになるでしょう。
ましてや、お客さんがまだお店に残っている時は最悪です。
また怒られるかもしれないと思い、ビクビクしながら接客することになります。
しかし、そんな状態でもできるだけ普段通りの対応を心がけてください。
同じお客さんに声をかけられても、萎縮する必要はありません。
あなたがビクビクした状態のままだと、怒りをぶつけたお客さんはクレーマーを演じ続けなければいけなくなるからです。
食事中や買い物の途中であれば、なかなか帰ることもできないため、お客さんは悪者になったままお店に残ることになります。
すると更に怒りを増長させ、また文句を言われるかもしれません。
そのため、お客さんに怒られたからと言いって、ずっと悲しい顔をして接客してはいけないのです。
誠意を込めて謝罪して、お客さんから一通りの怒りをぶつけられた後は、できるだけ普通に接するように務めましょう。
そしてお客さんが帰る際に、「本日はこちらの不手際で申し訳ありませんでした」と謝罪し、「またのご来店をお待ちしています」と笑顔で言えるようにしてください。
そうすればお客さんも「自分の気持ちが伝わった」と理解し、怒りを鎮めてくれるでしょう。
よくあるクレーム例と対応
お客さんがクレームをつけるには様々な理由があります。
多くの場合、自分の希望が相手に受け入れてもらえないと、怒りを顕にする人が多いです。
そこで、クレームになりやすい例と対応方法をご紹介します。
普段から注意をはらい、クレームを受けないようにしましょう。
注文を間違えた
飲食店で料理の注文が間違っていた場合、クレームになるケースが多いです。
間違っていれば取り替えると良いのですが、お客さんは料理が提供されるまで待っているため、怒りの原因になります。
もし、注文を間違えてしまったら、すぐに謝罪して作り直すか聞いてください。
聞かないとそのまま帰られる場合があります。
そして正しい料理を提供した際にもう一度謝罪し、帰り際の会計でも謝罪してください。
しつこいと思うかもしれませんが、しつこいぐらいがちょうど良いです。
何度も謝罪することで、「もういいよ」という気持ちになってくれます。
お客さんに誠意が伝われば、また来店してくれるでしょう。
待ち時間が長い
飲食店のランチ・ディナータイムは、待ち時間が長くなります。
待ち時間が長くなるとイライラが募り、文句を言う人も少なくありません。
飲食店以外でも携帯ショップや病院の受付など、人が多いと待ち時間があります。
短気な性格の人だと、待たされることで怒り出してしまうでしょう。
もし、お客さんが殺到して忙しくなったら、混雑状況を説明してください。
来店時に「○分お待ちいただきますがよろしいですか?」と待ち時間を伝えるのが重要です。
待ち時間を許容できるなら待つし、待てないなら帰ります。
お客さんの判断に委ねることで、責任回避することができるでしょう。
ただし、待ち時間に納得してもらったからといって、そのまま何十分も待たせるのは良くありません。
定期的に「お待たせして申し訳ありません。あと○分です」などと声を掛け、不安を取り除くのが大切です。
お客さんを気にかけているのが伝われば、クレームを回避できるでしょう。
言葉遣いが悪い
接客時の言葉遣いがきっかけで、お客さんから怒りを買う場合があります。
知らない商品について質問されたときに「知りません」と答えたり、「そこに無ければ無いです」などと答えると、無視されたように感じるからです。
そっけない言葉遣いをしていると、お客さんの怒りを買いやすくなります。
ただ知らないと答えるのではなく、「係の者に聞いてきます」と行動に起こしてください。
たとえ在庫が無かったとしても、お客さんは納得してくれます。
また、言葉遣いを正すのは対面の接客時だけではありません。
電話で予約を受ける際も、丁寧な応対を心がけてください。
電話は表情が見えないため、何気ないひと言でも棘があるように聞こえます。
いつも以上に注意して、ハキハキとしゃべるようにしましょう。
態度が悪い
疲れているからといって、ダラダラしたりやる気のない姿勢で仕事をしてはいけません。
直接お客さんに迷惑をかけていなくても、だらしない姿勢は「店員の態度が悪い!」と怒られる原因になります。
特に、接客時に態度が悪いと指摘されたら大変です。
「責任者を呼べ!」と言われ、事態が大きくなります。
「何もしていないのにお客さんから怒られた」というのも、大抵は態度が悪いのが原因です。
あなたが思う以上に、お客さんは店員のことをよく見ています。
余計な面倒に巻き込まれないためにも、仕事中は気を引き締め、不快感を与えないような態度を心がけましょう。
なお、態度だけでなく見た目も大切です。
飲食店なのに派手な髪色をしていたり、アクセサリーを付けていると、お客さんのヒンシュクを買いやすいです。
おしゃれはプライベートだけにして、バイトでは店員らしい格好を心がけ、身だしなみを整えましょう。
思ったのと違っていた
お客さんの中には、お金を出した物やサービスに対して、必要以上に結果を期待する人がいます。
飲食店なら「美味しくなかった」、服屋なら「可愛くなかった」、ジムなら「痩せなかった」など、様々な理由を付けて原因を売り手に求めがちです。
思っていたのと違うという感想は、あくまでお客さんの主観です。
お店や売り手側に責任を求めるのはお門違いです。
しかし、時として人は自分の都合の良いように物事を考えます。
とても理不尽に感じますが、人と接する仕事をする以上は避けて通れません。
「思っていたのと違う!」と怒られた時は、お客さんの話を聞くようにしてください。
お客さんの声に耳を傾け、商品やサービスに間違いがないことを確認しましょう。
その際、言い争いにならないように注意してください。
あなた(お店)の主張をし続けると、「態度が悪い・言葉遣いが悪い」という別の視点で怒られることにもなります。
同じ過ちを繰り返さない
ふとしたことで、お客さんに怒られる日はあります。
人間ですから、いつも完ぺきにできるとは限りません。
しかし、失敗したら二度と同じ過ちを繰り返さないようにしてください。
何度もお客さんに怒られていると、バイト先からの信頼を失います。
「たまたま怒りっぽいお客さんに当たっただけだ」と楽観視してはいけません。
お客さんに怒られた後は、「なぜ怒られたのか」を冷静に分析することが大切です。
そして少しずつ改善していけば、怒られなくなるでしょう。
他人に相談して対応を改める
なぜお客さんに怒られたのかわからないときは、他人に相談するようにしてください。
店長やバイト仲間、家族や目上の人に相談することで、自分の非を発見できるようになります。
お客さんから怒られたエピソードを話、どう思うか聞いてください。
あくまで冷静に当時の状況を振り返り、主観が入らないようにすることが大切です。
たとえ相談相手から「あなたが悪い」と言われても、決して反論しないでください。
反論すると損した気持ちになり、次からは助言してくれなくなります。
他人の意見を素直に受け入れることができれば、人間的にも成長できるでしょう。
まとめ
お客さんに怒られたり、キレられたりした時は、どうして良いかわからなくなります。
しかし、冷静に状況を分析すれば、怒りを最小限に抑えられるでしょう。
落ち着いて対応しよう
お客さんから怒鳴られると、「怒られた」という事実が先行し、パニック状態になっていると思います。
その場をどうやり過ごすかで、頭が一杯になってしまい、お客さんの言葉が頭に入ってきません。
しかし、お客さんは「何が」原因で「何に」腹を立てているのかキチンと説明してくれています。
お客さんの怒りの原因が分かれば、解決するまでの道筋は一直線です。
これも成長するための試練だと受け取り、逃げずに対応してください。
勇気を出して改善していけば、コミュニケーション能力は上がるでしょう。