もっと稼ぎたいと思ってシフト表を提出したのに、希望通りのシフトにしてくれなかったという経験はないでしょうか?
シフトに入れない…
あまりシフトに入れてもらえないと「嫌われているから?辞めろってこと?」など、不安になってきますよね。
実は、シフトに入れてもらえないからといって、あなたに原因があるとは限りません。
バイト先になんらかの事情があり、シフト調節しているのです。
そこで今回は「バイトのシフトに入れてもらえない理由と対処法」をご紹介します。
シフトに入れてもらえなくて困っているという人は、どんな理由でシフトに入れないことがあるのか見ていきましょう。
シフトに入れてもらえないよくある理由
通常、シフト表を提出したら希望通りのシフトになることが一般的です。
面接でも「何曜日働ける?」とか「何時から何時まで働ける?」などと聞かれ、バイト先の希望と条件が一致したら採用になるからです。
しかし、採用時に決められたシフトでずっと働けるとは限りません。バイト先の都合でシフトの組み換えや調節が発生することもあります。
どんな理由でシフトに入れてもらえなくなるのでしょうか?よくある理由を見ていきましょう。
少人数で回す予定だった
バイト先は曜日や時間帯ごとに必要なスタッフ数を計算し、シフトを組んでいます。
飲食店であれば、ランチタイムや夜の混雑時は多くの人が必要になるし、それ以外の時間帯は必要としません。
土日祝日や大型連休時は多くの人が必要になる一方、平日や閑散期は人を必要としません。
そのため、あなたが希望している日時が人を必要としていない場合、希望してもシフトに入れないことがあります。
業種にもよりますが、平日の忙しくない時間帯を希望していた場合、シフトに入れないこともあると覚えておきましょう。
希望者が多かった
あなたが希望する日時に対して、数名の希望者がいた場合、希望通りのシフトに入れないことがあります。
バイト先は同じ日に何人も勤務させるわけにはいかないため、日時が被った時はより仕事がデキる人を優先します。
学生なら平日の夕方はかぶりやすくなるし、主婦なら子供が学校に行っている間の時間帯はかぶりやすくなるでしょう。
もし、希望者が多くてシフトに入れないという時は、他のバイト仲間にどんなシフト表を提出したのか聞いてみましょう。
新人を教育したい
新人に早く仕事を覚えてもらうために、多くシフトを入れるバイト先もあります。
新人を優先的に働かせるからと言って、仕事量は限られています。人数を増やすと人件費もかさむため、他の人のシフトを削ることになります。
そのため、新人が入ってきた時はベテランの勤務日数を減らされやすい傾向にあります。
ただし、新人のシフトを増やすのは一時的であり、仕事に慣れてきたら元通りになることが多いです。
新人が入ってきた時はシフト変更が発生しやすいと覚えておきましょう。
スタッフ同士の相性を見ている
仕事はチームワークが大切です。バイト先はスタッフ同士の相性を見て、その日のシフトを決めています。
仲が良い人を一緒にすると連携が取りやすくなる一方、仕事をサボる可能性もあります。
逆に仲が悪い人同士を一緒にすると、喧嘩やトラブルに発展するかもしれません。
そのため、シフトを組む人はスタッフ同士の関係性を見て、誰と誰を一緒に働かせるか決めているのです。
自分では特に苦手な人がいないと思っても、あなたを嫌うスタッフがいるかもしれません。
希望した日にシフトを入れてくれない時は、その日は誰が勤務するのか確認し、どんな人間関係であるか考えてみましょう。
人件費を削減したい
閑散期でお客さんが少ない時期は、人件費削減のために必要最小限の人数で回すことがあります。
そのため、いくら出勤を希望してもシフトに入れてもらえません。あなただけでなく、バイト仲間全員がシフトを減らされているでしょう。
閑散期が原因であれば、シフトが減るのは一時的であるため、通常なら1ヶ月もすればもとに戻ります。
しかし、バイト先の経営状態が良くなく、倒産間近という事も考えられます。
近くに競合店ができたり、お客さんの来店が少なくなったと感じたら、危険信号です。バイト先が倒産する可能性も覚悟しておきましょう。
シフトが減らされるのはクビになるサイン?
新人が入ってきたり、店の状況が変わればなんとなくシフトに入れない理由もわかってきます。
しかし、突然シフトに入れなくなると違和感を覚えますよね。
週5日勤務が3日になったり、フルタイムだったのが午前中だけになったりすると、「辞めてほしいからシフトを減らしているのではないか?」と疑ってしまいます。
そんな時はバイト先での過ごし方や働きぶりを思い出しましょう。
もし、失敗が多かったり、他のスタッフとコミュニケーションを取れていないようであれば、意図的にシフトを減らされている可能性があります。
特にシフトを決める店長や責任者と喧嘩しているのであれば、罰としてシフトを減らされることもあります。
たとえアルバイトであっても雇用主は簡単に辞めさせることはできません。突然クビにするのは法律違反です。
そのため、シフトを減らして従業員から「辞めます」というまで待っている事も考えられます。
よほどのことがない限りそのような制裁措置をすることはありませんが、雇用主も人間です。感情に流されて酷い対応をすることもあります。
もし、シフトに入れてくれない理由が思いつかない場合、バイト先での過ごし方を思い出してみましょう。
明確な理由がないシフト減はパワハラ
あなた自身に問題がないのにシフトを減らされている場合、パワハラを受けている可能性があります。
明確な理由がないのにシフトに入れないのは、個人的な理由だと考えられるからです。
責任者がその立場を利用して嫌がらせをしているため、どれだけ要求してもシフトに入れてもらえません。
また、責任者以外の圧力やいじめでシフトに入れない場合もあります。
同僚が「あの人をシフトに入れないでくれ!」と責任者に懇願することで、シフトを減らされる場合があるからです。
いずれにしても人間関係がこじれているため、辞めざるをえなくなるでしょう。
シフトに入れないのは法律違反になる?
そもそも働く意思があるのにシフトに入れてもらえないのは不当行為だと感じますよね。
シフトに入れてもらえないことで満足な収入を得ることができなくなるし、生活にも困ります。
このような行為は法律違反になるのではないか?と思う人も多いでしょう。
実は、急なシフト変更や勤務日数を減らす行為は法律違反になる可能性があります。
労働契約法 第8条には以下の条文があります。
労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。 (就業規則による労働契約の内容の変更)
つまり、あなたの合意がないのに勝手にシフトを変更するような行為は、法律違反にあたるのです。
まずは雇用契約書などを確認し、どのような契約条件になっているか確認しましょう。
たまたまバイト先の都合で減らされることはあっても、それが続くようであれば明らかな違反行為をしていることになります。
違反行為をしているという認識がない雇用主も多いです。労働基準監督署や地域の労働センターなどに相談し、今後の対策を検討しましょう。
シフトに入れてもらうための対処法
希望通りのシフトにしてもらうためには、ただシフト表を提出するだけでは不十分です。
他のスタッフとの調整もあるし、バイト先の都合もあります。
一体どうすればシフトに入れてもらえるようになるのでしょうか?
シフトに入れてもらえない際の対処法をご紹介します。
店長や上司に相談する
まずはシフトを組んでいる店長や上司に相談しましょう。「もっと働きたいので、シフトに入れてください」と伝えてください。
あなたが真摯にお願いすることで、やる気を買ってくれ、今までより多くシフトに入れてくれるかもしれません。
また、相談する時は具体的な目的があるほど通りやすくなります。
「留学の費用を溜めるためにもっと働きたい」「仕事を早く覚えてスキルアップしたい」など、シフトを増やすに値する理由を伝えましょう。
早く仕事を覚える
早く仕事を覚えて自分の能力を高めましょう。与えられた業務を真面目にこなし、できるだけ失敗を少なくしてください。
早く仕事を覚えて店長や上司に認められるようになれば、シフト面でも優遇してもらえます。
もっと働きたい時は優先してシフトに入れてくれるようになるし、長時間働かせてもらえるようになります。
また、シフトに入れてもらいやすくなるだけでなく、休みたい時も希望を聞いてくれるようになるでしょう。
希望者が少ない日に入る
単純に「もっと稼ぎたいからシフトに入りたい」のであれば、希望者が少ない日を狙ってシフト表を提出しましょう。
例えば、土日祝日や年末年始はみんなが休みたいと思っています。そのため、出勤を希望すると入れてくれる事が多いです。
また、みんなが避ける日時でも率先して希望することで、バイト先から信頼を得られるようになります。
人が足りない時は「この日は働ける?」と相談してくれるようになるし、暇な時期でもいつも通りシフトに入れてくれるようになります。
バイト仲間の代わりに入る
バイトをしている人の中にはあなたとは逆に「もっとシフトを減らして欲しい」「本当は休みたい」と思っている人もいます。
そういう人を探して出勤日を交代しましょう。あなたが代わりに入ることで、相手からも喜ばれます。
もし、シフトを減らしたいという人が見つからなくても、あなたは「もっと働きたい」と、希望を伝えるようにしてください。
そうすれば誰かが急に休んだ時(または休みたい時)に声をかけてもらえます。
バイト仲間からの信頼も得られるようになるため、バイト先の頼れる存在になるでしょう。
接触回数を増やす
バイト仲間に親近感をもってもらうために、接触回数を増やしてください。
バイト先の人と会う機会が増えれば、好印象を与えられる場合があるからです。
これは「ザイオンス効果(単純接触効果)」と呼び、接触回数が多いほど親しみを持つ、心理効果が関係しています。
シフトに入ってない日でもバイト先に行ったり、グループLINEに投稿しても構いません。
あなたのことを他人(特に店長)に意識させることで、シフトを決めるときに入れてもらいやすくなるでしょう。
短時間しか入れない場合も要注意
全くシフトを入れてくれないのではなく、短時間しか入れてもらえない場合もあります。
たとえば、6時間勤務を希望しているのに、2時間しか入れないようなケースです。
2時間しか入れないと十分稼ぐことはできないし、大きな機会損失になります。
もっと働けるようにお願いするか、バイトを変えたほうが良いでしょう。
ただし、2時間や3時間しか入れないのは、あなたに問題があるわけではありません。
バイト先がシフト調整に失敗しているだけであり、辞めるには早すぎます。
自分だけ入れてもらえないと悲観的にならず、店長に相談するようにしましょう。
シフトに入れないなら掛け持ちもあり
いくら努力しても希望通りのシフトになるとは限りません。
他にも「もっとシフトに入りたい」と思っている人がいれば、あなただけ増やしてもらうのは難しいです。
だからといってバイトを辞めるのはもったいないです。シフト以外に不満がないのであれば、掛け持ちバイトをして足りない分を補填しましょう。
たとえばコンビニや工場の仕事など、週1、2日だけ働くことができるバイトもあります。
単発バイトなら働きたいときだけ働けるため、「今月はたまたまシフトに入る日が少ななかった」といった際に利用しやすいです。
メインのバイトとサブのバイトを上手く掛け持ちして、自分なりのシフトを組んでみましょう。
バイトを辞めることも考える
毎回シフトに関して悩まされたり、他のバイトを掛け持ちするのは大変です。
もし、希望通りのシフトにならないことが続くようであれば、思い切ってバイトを辞めることも考えましょう。
希望通りのシフトにならないということは、お金を稼ぐ機会が減るだけでなく、生活も乱れやすくなります。
学生であれば勉強に支障が出るし、主婦なら家事や子育てに影響がでるかもしれません。
いくらその仕事が好きで、親しいバイト仲間がいるとしても、ライフタイルを崩してまで続けるのは本末転倒です。
バイトをしようと思った理由・目的を思い出し、希望通り働けないと感じた時は、思い切って辞めることも視野に入れてください。
シフト変更が起こりにくいバイトとは
月(または週)によって、シフト変更が起こると働きづらくなります。生活のリズムも崩れ、収入の見通しも立ちづらくなるでしょう。
安定した収入を得たい方は、できるだけシフト変更が起こりにくいバイトを選びましょう。
少人数のバイト
個人の喫茶店やコンビニなど、少人数で働くバイト先はシフト変更が起こりにくいです。
何人も雇うと人件費が高騰するため、採用時にあらかじめ「この人はこの曜日・時間帯に勤務してもらう」と決めているからです。
新人が来る時は誰かが辞めるときであり、新人のためにシフトを減らされることはありません。
そのため、安定した収入を確保しやすいでしょう。
コールセンター
少人数のバイトとは逆に、コールセンターのバイトは大量採用するのが特徴です。
新人からベテランまで幅広い世代が働いており、学生・主婦・フリーターと立場はそれぞれ違うため、シフトも配慮してくれます。
また、マニュアルがあるため、スキルがなくてシフトに入れてもらえないということはありません。
朝から夕方までフルタイムで働くこともできるため、稼ぎやすいです。
食品工場
パンや弁当など、食品を扱う工場は昼夜交代勤務で働きます。
自由にシフトが組みやすく、シフトに入れてもらえないということは少ないです。
工場内では多くの人が働いており、「人が多すぎて人数を減らす」ということもありません。
単純作業で難しい仕事をするわけではないため、年齢関係なく働けるのが特徴です。
塾講師
塾講師は担当教科が決まっているため、シフト変更が起こりにくいバイトのひとつです。シフト変更が起きると生徒の学習に影響し、クレームの元になるからです。
塾側は得意科目に合わせて講師を割り当てているため、突然シフトが減ったり増えたりすることはありません。
個別指導では英語と数学の需要が多いため、理数系が得意であれば授業を受け持つ機会も増えるでしょう。
受付
会社や病院、施設などの受付もシフト変更が少ないです。
受付業務は勤務時間がきっちりしており、残業することはほとんどありません。
そのため、限られた人数でシフトを組んでおり、シフト変更が起こりづらいです。
短期や掛け持ちを認めているところも多いため、シフトの自由が利きやすいのも特徴です。
まとめ
バイトは人の入れ替わりが激しい為、常に希望通りのシフトにしてもらえるとは限りません
あなたの能力や性格に問題があってシフトに入れないと言うよりも、新人が入ってきたり、人件費削減が目的でシフト調節しているのが一般的です。
シフトに入れないのは自分のせいじゃないんだね
もちろん、普段の行いが原因でシフトに入れてくれない場合もあります。遅刻が多かったり、休みがちな人はシフトを減らされても文句は言えません。
希望通りのシフトにしてもらうためには、普段から真面目に働き、バイト先の信頼を得ることが大切です。
仕事を早く覚え、みんなが嫌う日時でも率先してシフトに入ることで、シフトを組んでいる人に「頼れる存在」だと思ってもらえるようになるでしょう。
シフトが安定すればお金に困ることはなくなるし、生活のリズムも安定します。毎日楽しく働けるようになるでしょう。