就活のガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で、何を書けば良いか悩みますよね。
バイトじゃ駄目かな?
学生時代にバイトしかしてないと、駄目だと思われるのではないか?と不安になる気持ちわかります。
できることなら、応募先に好印象を与えられるようなガクチカが書きたいですよね。
実は、ガクチカでバイト経験をアピールしても問題ありません。
ガクチカの書き方・伝え方を工夫することで、十分魅力的な自己PRになります。
そこで今回は「ガクチカでバイト経験をアピールする書き方・伝え方」をご紹介します。
ガクチカに何を書くか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
就活でガクチカを聞かれる理由
ES(エントリーシート)や面接で、「学生時代に力を入れたことはなんですか?」と聞かれることは多いです。
ガクチカを聞く理由は、応募者の人柄やスキルを判断するためです。
ガクチカの内容から物事に取り組む姿勢や考え方、協調性や問題解決能力などを判断したいからです。
自信を持って「力を入れた」とアピールできるものがあれば、有意義な学生生活を送ってきたことが想像できます。
入社後に周りと協力し、活躍することが期待できるため、ガクチカを学生に尋ねるのです。
ガクチカは就活において重要な自己PRになるため、必ず用意するようにしましょう。
ガクチカがバイトでも問題ない
ガクチカがバイトだと良くないのではないか?と不安になる人は多いです。
バイトよりも、勉強やボランティアに取り組んだ方が、応募先への受けが良いのではないか?と感じますよね。
しかし、ガクチカがバイトでも問題ありません。
厚生労働省が2015年に調査した結果では、学生のおよそ85%がアルバイトを経験しています。
大多数の学生がバイトをしており、応募先の面接官・採用担当者もバイトをしているでしょう。
ガクチカがバイトだからといってマイナスにはならないし、一般的だと捉えられます。
逆にボランティアや部活・サークル活動を「趣味の延長線上」だと捉える人もおり、これらの体験を伝えてもマイナスになる場合もあるのです。
大切なのは、あなたが何をしてきたのか?であり、どんな気づきや学びがあったか?です。
バイトだから駄目ということはないため、堂々とアピールするようにしてください。
ガクチカでバイト経験を自己PRするコツ
ガクチカでバイト経験を自己PRするにはコツがあります。
ただ、バイトのエピーソードを書くだけでは不十分であり、ありきたりなものになってしまいます。
バイト経験を自己PRするときは、次の点を意識するようにしましょう。
テーマを決める
ガクチカを書くときはテーマを決めてください。
あれもこれも書きすぎると焦点が定まらなくなり、印象に残らなくなります。
たとえば、バイトリーダーになった話がしたいのであれば、「リーダーシップ」について書いてください。
バイトリーダーになった過程、新人教育やチームワーク、責任感や苦労などを説明するのです。
1つのテーマに絞ってあなたのバイト経験を話せば、伝わりやすくなるでしょう。
結論を先に述べる
ガクチカを話すときは、結論を先に述べるようにしてください。
結論を先に述べることで、話の要点がわかりやすくなります。
たとえば、バイトで協調性を学んだのであれば、次のように伝えてください。
例文)
私は学生時代に飲食店のアルバイトをして、協調性を学びました。私が働いていた職場には学生だけでなく、主婦や社会人、外国人の方などが働いており、さまざまな立場の人と協力して仕事をする必要があったからです。
違う価値観を持った人と意見をすり合わせ、円滑に仕事を行うのは大変でしたが、上手くチームワークが取れたときは達成感を感じました。
このように結論を先に述べて理由を説明すれば、印象に残りやすくなるでしょう。
5W1Hを意識する
ガクチカでエピソードトークをするときは、5W1Hを意識してください。
5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)を表す言葉です。
伝えたい内容をこの要素に沿って構成することで、何が言いたいのかがわかりやすくなります。
5W1Hはコミュニケーションで欠かせない情報伝達の手法とされていますが、特にビジネスの現場でよく活用されています。
ビジネスマンである面接官も5W1Hを活用しているし、会議や打ち合わせのシーンで必要とされています。
ESでも面接でも5W1Hを意識すれば、理解してもらいやすくなるでしょう。
例文)
大学1年生の春から3年生の夏まで、料理を作れるようになりたくてレストランでアルバイトをしました。◯◯区の駅前にある店で忙しかったのですが、先輩に教えてもらいながら少しずつ努力をして、料理が作れるようになりました。
結果を具体的に示す
面接でガクチカをアピールするときは、結果を具体的に示してください。
「勉強になった」「スキルが身についた」といった曖昧な表現だと、説得力がないからです。
たとえば、「お客さんが◯人増えた」「売上が◯%上がった」「◯位になった」など、数字で示せるとわかりやすくなります。
具体的に示すことで、あなたの経験を評価してくれるでしょう。
例文)
学生時代に力を入れたことは、アパレルショップのアルバイトです。自分から積極的にお声がけしたところ、売上が先月から20%アップしました。全国でも3位になって表彰してもらえたので、努力すれば認めてもらえると実感しました。
経験をどう活かすか説明する
ただバイトの話をガクチカとして説明するだけでは不十分です。
バイトで身につけたスキルや経験を、今後の仕事にどう活かすか説明できなければいけません。
入社後の未来図を提示することができれば、頼もしく感じてもらえるでしょう。
例文)
学生時代に力を入れたことは、居酒屋でのアルバイトを通じて培った協調性です。
厨房やフロアでの密な連携が、顧客満足度に繋がると気づきました。
調理やサービスの一翼を担いながら、円滑なチームワークを築くことで、お客さまに良い体験を提供することができたので、やって良かったと思っています。
この経験を今後の仕事で活かすために、先輩や同僚とも積極的にコミュニケーションを取り、意思疎通を図りたいと考えています。
組織全体の一員として協力し合うことで、目標を達成できるよう尽力します。
職業別・ガクチカでバイト経験を書いた例文
それでは実際にどんなガクチカを伝えれば良いのか、例文を元にご紹介します。
居酒屋のガクチカ
居酒屋は「コミュニケーション能力」や「チームワーク」が求められる仕事です。
バイト仲間とのエピソードやリーダーシップを発揮した話など、チームワークに関する内容をアピールしてください。
例文)
私は居酒屋のアルバイトをして、コミュニケーション能力が身につきました。元々、人見知りで人と接することが苦手だったのですが、周りを良く見て行動する内に、少しずつ会話ができるようになりました。
お客さまが今何をしてほしいのか先読みし、こうなるかもしれないと意識することで、相手を気遣う気持ちが養われたと思います。忙しい日でも積極的に声をかけ、チームワークを意識するようにしました。
その結果、バイトリーダーに昇格し、重要な仕事を任せてもらえるようになりました。この経験を活かし、御社の一員として頑張っていけたらと思います。
塾講師のガクチカ
塾講師は「責任感」が求められる仕事です。
生徒と関わることで気づいたことを、ガクチカとしてアピールしてください。
例文)
大学1年生~3年生まで塾講師のアルバイトをして、生徒の成績アップに務めました。子供たちに勉強を教えるのは大変でしたが、みんな真面目に授業を聞いてくれたので、やりがいを感じました。
中には勉強に集中していない生徒もいましたが、無理にやらせようとするのではなく、勉強以外の話をして興味を持ってもらえるようにしました。すると少しずつ集中してくれるようになり、学力が上がっていったのを覚えています。
この経験から、責任を持って仕事をすると、成果を上げられるんだなということを学びました。御社で働く際も、責任感を意識して働こうと思います。
アパレルのガクチカ
アパレル関係の仕事は、バイトでも社員のように扱われる場合があります。
お客さんに対する「コミュニケーション能力」と、商品を販売する「目標管理能力」が必要になるため、接客体験をアピールしてください。
例文)
学生時代にセレクトショップでアルバイトをし、接客に力を注ぎました。私が勤めていたお店では毎月売上目標が定められていたため、積極的にお客様に声をかけるようにしていました。
ただ声掛けするのではなく、お客様を観察して何を悩み、どんな提案をすれば喜んでいただけるか工夫しながら行動していました。
お客様から拒否されることもありましたが、提案を受け入れていただき、商品を購入されたときはとても嬉しかったです。
この経験から、人とのコミュニケーションを大切にすることで、目標を達成できるという自信に繋がりました。
コンビニのガクチカ
コンビニは基本的に毎日同じことの繰り返しです。
誰にでも出来る仕事のように思われがちですが、コミュニケーション能力はもちろん、「継続力」も必要になります。
また、発注業務を担当していると「分析力」「マネジメント」なども必要になってくるため、アピールできる点は多いです。
例文)
私は、コンビニのアルバイトをすることで、継続する大切さを学びました。それまで人見知りで引っ込み思案な性格だったのですが、長く続けている内に接客にも慣れて、会話ができるようになりました。
1年間続けていると店長から商品の発注を任せてもらえるようになりました。いくつ売れるか計算しながら発注し、売れ残りが無いようにするのは苦労しましたが、ピッタリ売り切れた日は嬉しかったです。
この経験から、継続すると成長できることを実感しました。入社してからも日々努力し、最後までやり抜きたいと考えています。
リゾートバイトのガクチカ
リゾートバイトは見知らぬ土地で働くという性質から、オリジナルエピソードが生まれやすいです。
住み込みだと基本的には途中で帰ることはできないため、「忍耐力」「協調性」「適応力」などをアピールしてください。
例文)
私はこれまで働いた経験がなく、親の世話になりながら学生生活を送っていました。しかし、このままではいけないと感じ、大学2年生の冬に草津温泉で仲居のアルバイトをしました。
最初は不慣れでみんなに迷惑をかけましたが、先輩に教えてもらいながら少しずつ仕事を覚えていきました。知らない場所で働くのは不安な面もありましたが、2ヶ月間頑張ってやり遂げたのは自信に繋がりました。
御社に入社した暁には、環境に適応し、みなさんと協力しながら働いていければと思っています。
ガクチカでバイト経験を伝える際の注意点
ガクチカとしてバイト経験を伝えるのはありですが、なんでも良いわけではありません。
伝え方を間違えると逆効果になり、印象を損ねる可能性があります。
何を意識してガクチカを伝えれば良いのでしょうか?ガクチカのポイント・注意点をご紹介します。
簡潔に伝える
面接でガクチカを伝えるときは、できるだけ簡潔に伝えるようにしてください。
長々と話を繰り返していると、何が言いたいのかわからなくなります。
ESに書くなら300~400文字程度、面接で話す際は1~2分を目安にしてください。
わかりやすくガクチカを伝えることができれば、印象に残りやすくなるでしょう。
複数伝えない
ガクチカを伝えるときは、1つのバイト体験・1つのエピソードに絞ってください。
複数のバイト経験があるからといって、あれもこれも詰め込みすぎるとわかりづらくなります。
ガクチカを作る前に頭の中を整理し、余計な情報を省くとスッキリします。
ひとつのエピソードだけ集中して伝えるようにすれば、スムーズに会話ができるようになるでしょう。
嘘をつかない
学生時代に力を入れたことがなくても、嘘のガクチカを伝えるのはNGです。
嘘のガクチカを伝えても信憑性に欠けるため、相手の心に響くことはありません。
経験豊富な面接官は嘘を見抜く能力に長けているため、嘘をついてもすぐバレます。
自ら不利にしないためにも、真実のみ伝えるようにしましょう。
良い話ばかりしない
ガクチカをアピールしたいからといって、良い内容ばかり伝えるのは駄目です。
良い内容ばかりだと自慢話に捉えられ、気分を害する恐れがあります。
漫画の主人公を思い出してください。最初は失敗ばかりだった主人公が、努力しながら困難に立ち向かい、目標を達成していきますよね?
ガクチカも一緒です。良い話ばかりではなく、苦労した話や失敗談も伝えるようにしましょう。
悪口や批判は避ける
良い話ばかり聞かされても退屈ですが、他人の悪口や店の批判に繋がるような話も駄目です。
悪口や批判を聞かされても良い気はしないし、人間性を疑われます。
仮に採用しても「会社を否定するのではないか?」と思われるため、不採用にされてしまうでしょう。
失敗談はあくまで自分の話に止め、他人を批判しないように注意してください。
言葉に詰まったらバイト体験談を読む
バイト経験はあるものの、どうやってガクチカとしてアピールするか難しいですよね。
ESに書く場合、なんて書けばいいかわからない人も多いでしょう。
もし、体験談を上手く伝えられないのであれば、他人のバイト体験談を読むようにしてください。
あなたと同じバイトをした人の体験談を読めば、「自分もこういう経験があった」と気付かされることが多いです。
読みながらインスピレーションされ、自分の言葉として書けるようになるでしょう。
当サイトには職種別にたくさんのバイト体験談があります。ぜひ参考にしてください。
ガクチカがない人は短期バイトがおすすめ
学生時代に力を入れたことがないまま就活を迎えた人は、ガクチカを聞かれても答えられません。
ガクチカがないと就活で不利になるため、不採用になってしまう可能性があります。
そんなガクチカ不足な人におすすめなのが、短期バイトです。
短期バイトなら就活までの短い期間に経験を積めるため、ガクチカとして説明できます。
短期間でもバイトをして学ぶことがあれば、十分ガクチカとしてアピールすることができるでしょう。
短期バイトにも色々ありますが、その中でもリゾートバイトはおすすめです。
リゾートバイトは基本的に住み込みで働くため、非日常感があり、さまざまな体験ができます。
リゾートバイトでした仕事、出会った人や仲間たち、そこで得た気付きなどをまとめれば、立派なガクチカになります。
リゾートバイトなら短期間で終了するため、勉強やサークル活動等で忙しい人でもガクチカを作りやすくなるでしょう。
まとめ
就活でのESや面接では、必ずガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)を聞かれます。
バイトはガクチカになるため、ぜひあなたのエピソードを伝えて自己PRしてください。
バイトしかなくても大丈夫なんだね
ガクチカでバイト経験をアピールするときは、バイトで得た強みを学びを伝えるようにしてください。
「異なる世代の人と関わることで協調性が養われた」「販売の仕事をして提案力が磨かれた」「仕事を最後までやりきって責任感を持った」
など、バイトをして身につけた価値観を伝え、会社に貢献できる人物だとアピールすることが大切です。
ガクチカを通してあなたの魅力が伝われば、会社の一員として迎えてくれるでしょう。
ぜひ魅力的なガクチカを作成して、就活を有利に進めてください。