長い間バイトをしていると、バイトを辞めたくてもなかなか辞めさせてくれないことがあります。
今は人手不足だから無理だって言われた…
人手不足だから今すぐ辞めるのは困る、という気持ちはわかるものの、いつまで経っても辞めさせてもらえないのは困りますよね。
できることなら、期限を決めて辞めさせてもらえば良いのですが、なんだかんだと引き延ばされることもあるでしょう。
ずっと「辞めたいな…」と思いながら、慢性で働くのは辛いです。なんとかしてバイトを辞める行動に出なければいけません。
そこで今回は「バイトを辞めさせてくれない時の対処法」をご紹介します。
バイトを辞めさせてもらえないという方は、辞めるための作戦を練ってみましょう。
バイトを辞めさせてくれない理由
バイトを辞めさせてくれないのはさまざまな理由があります。
どんな理由で辞めさせてくれないことがあるのか、見ていきましょう。
人手不足
一番多いのが、バイト先が人手不足により辞めさせてくれないケースです。
人手不足の中であなたに辞められると店が回らなくなります。最悪、休業しなくてはいけません。
小規模の個人経営店ほど1人の従業員にかかる負担は大きくなるため、人手不足になりやすいです。
そのため、辞めたいと言っても辞めさせてくれず、引き止められます。
仕事ができる
仕事ができる人物だから辞めさせてくれないということもあります。
バイトという立場でも、バイトリーダーになったり社員と変わらない働き方をする場合があります。
商品の発注や管理、新人教育などは誰でもできるわけではなく、ある程度の経験が必要です。
優秀な人は求人してもなかなか見つからないため、辞めさせてくれないのです。
心配されてる
逆に仕事ができず、将来を心配されているために、辞めさせてくれないこともあります。
特にバイトを初めたばかりの新人は、辞めたいと言っても引き止められることが多いです。
バイトをすぐ辞めることで“逃げグセ”がついてしまいます。一度逃げグセが付くと、どんな仕事をしても上手くいかないでしょう。
あなたの将来を案じ、もっと頑張ってほしいという意味で退職を拒否しているのです。
恋愛感情
店長や責任者から好かれている場合、恋愛感情で辞めさせてくれないことがあります。
あなたともっと一緒にいたいので、辞めたいと言われても拒否して引き止めます。
無理やり辞めようとすれば、ストーカー化する可能性があるため心配です。
特に女性ほど恋愛感情で退職拒否されることがあるため、注意してください。
嫌がらせ
残念ながら嫌がらせ目的で辞めさせてくれないということもあります。
通常、店長に嫌われていたら辞めるように仕向けられるはずですが、偏屈な性格の人だとあえて辞めさせないこともあります。
辞めさせずに無理やり働かせて、都合のいいように利用したいのです。
ブラック体質で、従業員に過酷な労働をさせる会社は、特に理由がなくても退職を拒否することがあるため、注意してください。
バイトを辞めさせてくれない時の対処法
バイトを辞めさせてくれないからと言って、ずるずる働き続ける必要はありません。
バイトだからといって辞められないことはなく、すべての労働者に辞める権利があります。
辞めたいのに辞めさせてくれない時は、次の方法で対処してください。
退職ルールを確認する
まずは、バイト先でどのような退職ルールになっているのか確認してください。
バイトを始める時に結んだ、雇用契約書に退職時の規定が書かれているはずです。
相談する時はできるだけ早く伝えるようにしてください。アルバイト契約とは言え、退職したい時は事前に伝えるのがマナーです。
退職時の規定があればそれに従い、ない場合は2週間~1ヶ月前に申し出るようにしてください。
受験など、あらかじめ予定が決まっている場合は、余裕を持って1ヶ月半前~2ヶ月前に伝えるようにしましょう。
そうすれば、バイト先も新しい人材を雇うなどの対策を取ることができます。
バイト先がお店などではなく、会社である場合、退職届が必要になる場合もあります。
まずは会社の規定を確認して、早めに辞めたいという意思を伝えることが大切です。
辞めたい意思をはっきりと伝える
バイトを辞めたいと伝えるのはとても勇気がいることです。
直接、店長や上司に相談すると、怒られたりしないかと心配になる人もいるでしょう。
だからといって、遠回しに「そろそろ受験が大変で~」などと伝えても、「そうなんだ。勉強頑張ってね」と軽く返答されるだけです。
あなたを心配して「大変ならバイトを辞めてもいいよ」とは言ってくれません。
そのため、バイトを辞めさせてほしい時は、遠回しではなくはっきり伝えることが大切です。
立ち話のついでに話すのではなく、「お話ししたことがあるのですが、この後お時間よろしいでしょうか?」と、深刻な表情で伝えてください。
時間を取ってもらえたら、退職したい理由と退職したい日にちをはっきり伝えるようにしましょう。
あなたの本気度が伝われば、退職について前向きに考えてくれます。
徐々にシフトを減らす
週5日も6日も働いている人が、いきなり辞めたいと言っても拒否されやすいです。
そこで辞めやすくするために、徐々にシフトを減らしてください。
週5日働いているなら、週4日にし、タイミングを見て週2~3日と減らしていくのです。
最初はシフトを減らすことに文句を言われますが、「では辞めさせてくれますか?」と言えば、渋々応じてくれるでしょう。
シフトを徐々に減らしながら様子を見て、新しい人が入ってきたタイミングで退職の相談をすれば、辞めやすくなります。
代わりの人を探す
あなたがバイトリーダーであったり、重要な仕事をしているのでなければ、代わりの人を用意することで辞めさせてもらいやすくなります。
友達や知り合い、学校の後輩などに声をかけて、自分の代わりに働いてくれないかお願いしてみましょう。
よほどのブラックバイトでもない限り、バイトを探している人であれば、あなたの提案を受け入れてくれるかもしれません。
従業員からの紹介であれば、バイト先は求人活動にお金を使わなくても済むし、人物評価もある程度信頼できます。
あなたが辞めても人手不足に陥らないため、辞めることを承諾してくれるでしょう。
親に連絡してもらう
もしあなたが未成年であれば、親に協力してもらい「親が怒っている」という体でバイト先に連絡してもらうのもアリです。
親にバイト先まで電話をしてもらい「この子は受験勉強でバイトしている場合ではないのです!」とクレームを入れてもらえば、さすがに辞めさせないわけにはいきません。
親の手を借りるのは気が重いかもしれませんが、どうしても辞めさせてくれない時は親に助けてもらいましょう。
なお、親が忙しいなどでお願いしづらい場合、自分で適当な理由を考えても良いでしょう。
バイト先に「親に黙ってバイトをしていたのがバレた」とか「親が仕事を手伝えと言っている」などと伝えてください。
バイト先も未成年者を預かっているという手前、親が反対しているのに無理やり働かせることはできません。
従業員の親と揉めるのは避けたいため、辞めさせてくれるでしょう。
親会社に相談する
バイト先がチェーン店や支店(子会社)であれば、親会社の人事窓口に連絡をして、辞めさせてもらえないことを相談しましょう。
特に有名チェーン店や大企業であれば、労働問題に関して敏感です。たとえ子会社の問題であっても、親会社として無視するわけには行きません。
バイトを辞めさせてくれないなど法律的におかしな事情があれば、バイト先に注意してくれます。
ただし、親会社を頼ると店長や上司は良い顔をしません。
自身の評価にも関わるため、あなたに原因があるような言い方をし、辞めさせない理由を取り繕います。
そのため、円満退職は難しくなりますが、それでも辞めたい人は親会社に相談してください。きっと辞められない状況が変わるはずです。
公的機関に訴える
これまでご紹介した方法を行っても、一向に辞めさせてくれない場合、自力で解決するのは難しいかもしれません。
そんな時は労働基準監督署やユニオン(労働組合)など、公的機関に相談しましょう。
住まいの地域にある労働基準監督署では、アルバイトでもトラブルがあった時に相談することができます。
「辞めたいのに辞めさせてくれない」というのはよくあるトラブルでもあるため、適切なアドバイスをしてくれるでしょう。
また、相手が労働契約を縦にしてきた場合、弁護士に相談する方法もあります。
弁護士に依頼すると多額のお金が発生すると思うかもしれませんが、法テラスという無料で法律相談ができる支援センターがあります。
まずはお近くの法テラスに連絡をして、無料で法律相談を受けてみましょう。今後どうすれば良いか教えてくれます。
納得されやすい退職理由とは
バイトを辞めたいからといって、どんな理由でも辞めしてもらえるとは限りません。
辞めたい理由が弱いと納得してもらえず、辞めさせてくれないこともあります。
そこで、どのような理由であれば納得してもらいやすいのか見ていきましょう。
進学する
あなたが高校3年生であれば、大学受験を理由に退職願を出しましょう。
大学受験であれば受験の数ヶ月前から勉強しなければいけないため、バイトを辞めるというのは納得できる理由です。
また、テストの成績が下がって留年しそうだというのも納得してもらいやすいです。
普段から「またテストで赤点を取った」と言っておけば、バイトが原因で成績が下がっていることを感じ取ってもらえます。
自分からテストの成績が悪いと言うのは恥ずかしいかもしれませんが、真相はあなた以外わかりません。
実際は良い成績であったとしても、「テストの成績が良くない」と伝えておくことは、辞める時の口実になります。
就職する
あなたが高校3年生や大学4年制であれば、就職するという理由で退職願を出しましょう。
就職すると朝から晩まで働かなくては行けないため、バイトをする時間がありません。そのため、十分な退職理由になります。
就職をすると言ってもすぐに就職先が見つかるとは限りません。いくつもの会社に応募して、面接を受け、インターンなどを経験する人も多いでしょう。
年配者であるほど、就職活動は忙しくなるということは理解しているため、「就職活動に専念したい」という退職理由は共感されやすいです。
また、フリーターや主婦の方でも就職を理由に辞めることはできます。
フリーターなら「そろそろ独り立ちしたい、親に迷惑をかけたくない」、主婦なら「生活が困窮している」などと言えば、納得してもらいやすいです。
実際に就職しなかったとしても、バイト先が知る由はありません。就職を理由に辞めさせてもらいましょう。
引っ越しする
「引っ越しで地方に行くため、バイトが続けられなくなる」というのも立派な理由です。
さすがに自宅から遠く離れたバイト先まで通うことはできません。遠い場所にあると交通費もかかるため、バイト先も納得してくれるでしょう。
もし、進学を理由に辞めたいと伝えた場合、家が近いと「受験が終わったら戻ってきてね」と言われる可能性があります。
しかし、地方に引っ越ししてしまえば戻りようがありません。
進学であれば遠く離れた場所で一人暮らしをする人も多いため、進学&引っ越しを理由に退職願を出しても良いでしょう。
体調不良
体調不良や病気を理由に退職願を出すのもよくあります。もし、バイト中に倒れたりしたら、雇用者の責任問題に発展します。
そのため、体調が悪くてバイトを続けられないというのは、納得せざるを得ない理由と言えるでしょう。
ただし、病気を理由にする時は、診断書を提出するように言われる可能性があります。
内臓疾患など病名が付く病気であれば、診断書を提出することで納得してくれますが、そうではない不調もあります。
そんな時はまず病院に行き、検査を受けてください。たとえ具体的な病名がつかなくても、病院に通っているという事実があれば、説明しやすいです。
あなたがどれだけ大変なのかということを理解してもらえれば、辞めさせてもらいやすくなるでしょう。
お金が貯まった
バイトは正社員と比べて副業にしている人が多いです。
「お金が貯まったから辞める」という理由は、立派な退職理由にあたります。
ただし、唐突に「お金が貯まったから辞めたい」と言っても信用してくれません。
なぜお金を貯めているのか認識してもらえないと、嘘だと思われるでしょう。
そのため、普段から夢や目標について語るようにしてください。
そうすれば、「お金が貯まったから辞めたい」と言っても納得してくれるでしょう。
やってはいけないNG行動
いくらバイトを辞めたいからと言って、無理やり辞めようとしてはいけません。
強硬手段を取ってしまったがために、あなたが悪者になる可能性があります。
バイトを辞めるときは、次の点に注意しましょう。
突然辞めようとする
辞めたいと思った時は今すぐ辞めたくなるものですが、よほど緊急事態でもない限り、突然辞めるようなことはしないでください。
どうしても辞めたいからといって、突然辞めると多くの人に迷惑をかけてしまいます。
必ず前もって退職相談をし、許可をもらってから辞めてください
次のシフトが決まる前か、1ヶ月前を目安にすると良いでしょう。
無断欠勤する
連絡もなしに突然辞める、いわゆる“バックレ”をしてはいけません。
他の人に迷惑が掛かるのはもちろん、最悪な場合、損害賠償を請求されるかもしれません。
今後バイト先に顔を出すこともできなくなりますし、一生後悔することになってしまいます。
辞める時はできるだけ穏便に、円満退職することを心がけましょう。
SNSに投稿する
現代ではSNSで「辞めさせてくれない」と訴える人もいますが、これは逆効果です。
あなたを支持するフォロワーは同情してくれるかもしれませんが、炎上する可能性があります。
場合によっては誹謗中傷や営業妨害に当たる可能性もあり、裁判沙汰になるかもしれません。
事態を大きくしないためにも、安易にSNSで投稿しないようにしましょう。
サボる
バイトを辞めたいのに辞められない場合、モチベーションは下がります。
仕事に対してやる気がなくなるし、サボりたくなってしまうでしょう。
しかし、辞めさせてくれないからといって、仕事をサボってはいけません。
サボっているのがバレると怒られるし、クレームをもらうだけです。
バイト先に弱みを握られないためにも、仕事は一生懸命するようにしてください。
脅す
「辞めさせてくれないなら○○するぞ」などと言って、脅すようなことをしてはいけません。
いくらあなたに言い分があっても、脅して辞めようとするのは脅迫罪にあたります。
同様に、「辞めてもらいたくないなら給料を倍にしろ!」など条件を付けるのも良くないです。
バイト先から提案してきたのならまだしも、このような法外な要求は脅迫に受け取られるかもしれません。
退職の交渉をする時は感情的にならずに、あくまで冷静に行いましょう。
退職代行を利用するのもあり
どうしてもバイトを辞めさせてくれないのであれば、退職代行サービスを利用するのもありです。
退職代行サービスは正社員の退職代行だけでなく、バイトの代行も請け負ってくれます。
法律の専門家がサポートしてくれるため、辞められないことはありません。
退職代行サービスを利用するとお金が発生しますが、ズルズル続けるよりマシです。
むしろ、退職代行サービスを利用することで、辞める意志が堅い証明にもなります。
第三者を間に入れれば、直接トラブルにならずに辞められるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。バイトを辞めさせてくれない時の対処法をご紹介してきました。
バイトを辞めさせてもらえないと悩んでいる方は、まずバイト先に納得してもらいやすい退職理由を考えましょう。
学生なら進学を理由にすると辞めやすいね
人手が足りていないバイト先だと、辞めたいと思ってもなかなか言い出しにくいかもしれません。
店長や上司も「慣れている人に続けてもらいたい」という気持ちがあるので、引き止められることもあるでしょう。
しかし、あなたにはあなたの人生があります。どうしてもバイトを辞めたいのであれば、バイト先に遠慮する必要はありません。
いくら引き止められることがあっても、勇気を出してはっきりと断ってください。
あなたの意思が変わらないことに気づいてもらえれば、きっと辞めさせてもらえるでしょう。